物流施設でカゴ車を使用した工程間搬送や整列配置を自動化する自律移動ロボット「ORV（オーアールブイ）：Okamura Robot Vehicle」が2022年9月に発売されました。
Edge POINT
- センサーで周囲を把握しSLAM技術を活用したAI搭載の自律移動ロボット
- AIによりカゴ車を自動認識し、ルートに応じた動作設定が可能
- 自動充電機能やIoT遠隔監視システムを搭載
AI搭載の自律移動ロボットが物流現場を自動化
「ORV」は、センサーで周囲の環境を把握し周辺地図の作成と自己位置推定を行うSLAM（Simultaneous Localization and Mapping）技術を活用し、AI（人工知能）を搭載した自律移動ロボットです。カゴ車を自動認識して取りに行き、カゴ車の片側をつかみ上げて目的地まで障害物を避けながら搬送します。
物流現場では、多頻度小口化など物流サービスの多様化と労働人口の減少により倉庫内作業の自動化、省力化のニーズが高まっています。しかし、床面に軌道となる経路テープやマーキングが必要なため走行軌道の変更に手間が掛かる、軌道上の障害物を避けて走行できないといった課題がありました。特に、カゴ車の移動・搬送はかなりの重量物であることに加え、数量・回数が多いことから、多くの物流現場で自動化が課題となっていました。
「ORV」は、SLAM技術を活用し、センサーで周囲の環境を把握して周辺地図の作成と自己位置推定を行い、目的地まで最も効率的なルートを導き出します。走行ルート設定の自由度が高く、床面工事や経路テープやマーキング、ルート設定のためのランドマークなどが必要ないため、レイアウト変更や動作エリアの拡張に柔軟に対応できます。
AI（人工知能）によりカゴ車を自動認識して取りに行き、マーキングや人の手による位置合わせなしで、カゴ車の片側を自動でつかみ上げます。走行中は、障害物を検知して回避します。狭い通路では回避ではなく一時停止をするなどルートに応じた動作設定ができます。
また、自動充電機能を備えており、充電が必要になると設置している給電装置に自動で向かい、充電します。また、IoT遠隔監視システムにより、稼働データをクラウド上にアップロードしているため、現場で不具合が起きた際にはログデータを基に離れた場所からでも調査をすることが可能です。
IoT遠隔監視システムにより、「ORV」の稼働データをクラウド上にアップロードします。そのため、ユーザー現場で不具合が起きた際にはログから問題の調査が可能だということです。
リリース：PR TIMES
