紅葉ドライブシーズン、AIの渋滞予知は「人口動態」を見る!

意気揚々と家族でマイカーに乗り込んで高速に入るも、減速がはじまり嫌な予感を覚えます。ふと上を見ると「〇〇まで20km」の文字。特にお盆や年末年始、本記事の標題にある紅葉シーズンの渋滞は貴重な休日の楽しい気持ちを侵食します。渋滞に関してはNEXCO社の人海戦術や航空写真などで、混雑をリアルタイムで情報公開することは以前より可能でした。更に現在、AIによる渋滞予知技術が注目されています。なんと、人口動態統計を応用する画期的な仕組みです。

毎日13時に当日の渋滞が予知される

NEXCO東日本では現在、東京アクアライン(神奈川県・千葉県)、関越道上り(埼玉県・群馬県)、京葉道路(千葉県)の対象区間において、当日の13時に同日午後の渋滞予知を行っています。母数として活用するのは人口動態です。神奈川県と千葉県を結ぶ東京アクアラインにおいて、突然九州の家庭が持つ車が走り出す某ネコ型ロボットのドアのような展開はありません。アクアラインを走るのは上限数でそこにある自動車数です。まずここから、混雑しそうな道路をAIが予知します。

次に二次統計として、携帯電話のネットワークデータを活用します。そのため当プロジェクトはNEXCO社とNTTドコモ社の提携です。道路上でスマートフォンが動いていれば、数時間後に渋滞が発生する可能性が高いということです。

交通渋滞の原因は自動車量+根本原因

交通渋滞が発生する原因は、自動車の多さだけではありません、3車線から2車線への縮小や大型のサービスエリア(SA)からの合流、減速を誘うカーブの多い地域など、いくつかの原因があります。当然ながら、それらもAIが読み取ることは可能です。また事故の発生や一般道の混雑、近隣地域でのイベントの発生など複合的な事情が絡むため今までは難しかった予測も、携帯電話のネットワークデータを活用することによって一元管理と情報共有をすることができます。

近い将来は自動運転とのシナジー効果も

近い将来、自動車には自動運転サービスの本格稼働という革命的な技術導入が控えています。自動運転に搭載されたAIが高速道路の混雑を予知し一般道を走ったり、サービスエリアで休憩をするような時代が到来するかもしれません。このような革新的なサービスは面白いもので、一度皆の生活に定着してしまえば「そういえば自動車を手で運転してた時代があったんだよねー」となるもの。まさに我々はいま、その直前期に立っているといえるでしょう。

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